2012/02/11(土)周辺の乱れもレンズの味?
フランジバックの短いミラーレス機の登場で、フィルム時代のレンズを流用したときの画質が、再び問題視されるようになりました。自社が供給するレンズがよくても、他社機の場合と比べて云々されます。メーカーにとっては迷惑な話でしょうが、よそのレンズが使えるのがミラーレス機の特徴です。いろいろ言われるのは仕方ないですね。
APSC フォーマットですらこのありさまだから、フルサイズはなおさらでしょう。まったく使い物にならないレンズが続出するかもしれません。使えそうなレンズを探して使うというスタンスです。135SLR 用の望遠系は、いけると思いますが・・・
問題はワイド系です。フルサイズを切望する人は、135 フィルムと同じ画角で楽しみたいわけで、一気にハードルが高くなります。M9 以外にフルサイズのミラーレス機はないから、実際に発売されてみないとわかりませんが、常識的に考えて、レンジファインダー機用のワイドレンズは、厳しいでしょう。
色被りさえしなければ、周辺光量の低下はある程度は止むを得ないと思います。モノクロ写真では、焼付するときにわざと周辺を焼き込むことがあります。それが作画テクニックのひとつであり、周辺光量が落ちるのはレンズの味でもあるわけです。どうしても気になるときは、センター ND フィルターで補正する方法もあります。
「酸化セリウム」の先生は、モノクロ写真を前提にしているから、色被りは関係ないはずです。真ん中がシャープで、周辺画像が乱れているのも、おそらく問題視しないでしょう。困るのは、真ん中も周辺も、どこにもピントが合わないときです。
被写界深度の深いワイドレンズは、逆に撮像面側の焦点深度が浅いため、こうした現象が起こる可能性があります。フィルムは乳剤層の厚みがあるからわからなかったのですが・・・