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2012年02月19日の記事

2012/02/19(日)バルーン投光器のランプは?

 ストロボ屋さんから、工事現場のバルーン投光器が写真撮影に使えると聞いて、ライトの性質を調べてみました。光源はメタルハライドランプです。略して「メタハラ」。(メタボな腹・・じゃない)

 バルーン投光器については、ランプがメタハラの何ワットか表示があるだけで、口金の規格や型式は調べてもわかりませんでした。1社だけ SOCKET:E39 と口金サイズを公開していましたが、他社がどうかは不明です。このメーカーは、色温度も 6000K と表示していました。

 メタハラが普及し始めたころは、水銀灯の改良型くらいにしか思っていなかったのですが、いまではかなり演色性の高いランプが登場しています。岩崎のカタログを見ると、色温度 5500K、演色評価数 Ra 90~92 というのが載っていました。
 分光特性はフルスペクトルで、540nm あたりに輝線スペクトルらしいピークがあるほかは、クセのない分光分布図です。これで 1500W とか 2000W の大光量ランプがあるのは驚きです。

 東芝からは、演色評価数 Ra96 のものが出ています。口金は一般的な E26 ですが、電圧が少し低めで安定器は専用です。定格電力は 70W と 150W。色温度は 3500K と 4500K の2種類。
 どうやら水耕栽培用に作られたみたいです。太陽光に近い光を求めるのは、写真だけじゃないんですね。

 パナソニックからも Ra96 のスカイビームシリーズが出ています。片口金 PG 型で、4300K は 100/150/250W の3種類。6000K は 150W のみとなります。紫外線放射を抑えているので、こちらは商業施設やスポーツ施設を想定しているようです。

 同じスカイビームシリーズで、口金 E39、演色評価数 Ra93 というメタハラがありました。定格電力は、400/1000/1500/2000W。色温度は 6000K です。
 ストロボ屋が絶賛のバルーン形投光器に使っていたのは、おそらくこのランプですね。分光分布図では、530nm あたりに輝線スペクトルがあるのと、420nm あたりの若干高い部分を除いて、ほぼ平均したフルスペクトルでした。これなら写真撮影に使えそうです。
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