2011/06/22(水)リサイクルと資源の輸出
では、きちんとメーカーに渡してリサイクルしているのかというと、それは怪しい話です。大抵は輸出業者に転売していて、お客と業者からダブルでお金を受け取るのが普通です。
大手家電店で、お客からお金をもらって回収したリサイクル品を別の業者に流して、御用になったところがありました。その辺を車で回っている業者が、きちんとリサイクル法を遵守しているとは思えません。
法律でリサイクルが義務づけられている製品は、再利用可能な資源でもあります。国内で処理すれば、また国内メーカーの原料として再利用できますが、海外へ輸出してしまえばそれで終わりです。言ってみれば資源の流出ですね。
ペットボトルは、かなりの率で回収が進んでいます。石油の高騰で、中国からの大量買い付けが問題になりました。回収した自治体が、高値をつけた中国の業者に転売するケースが相次いだからです。
自治体が回収した資源をアテにしていた日本のリサイクル工場は、原材料が入手できないため、操業停止に追込まれる事態になりました。
せっかく築いたリサイクルシステムが、目先の欲で崩壊してしまうようでは、何をかいわんやです。自分が不要品を処分するときには、その辺のところも十分考慮に入れて判断したいですね。
それにしても家電のリサイクル料金は、ちょっと高いように思います。あまり高いと不法投棄を招きます。これも資源の喪失です。