2011/07/27(水)遅すぎたAPSの投入
ソニーのマビカやカシオの QV-10 が、次世代のデジタルカメラとして話題を呼んだ時期に投入されました。コダック・フジフイルム・キヤノン・ニコン・ミノルタの共同開発です。
写真をプリントで楽しむには、当時はまだ力不足だったデジカメですが、将来性は注目されていました。それに対して APS は、画期的と言えるほどの新鮮味はなかったように思います。デジタルへ移行するまでの中継ぎというか、延命策として捉える向きがありました。
昔、何回か通ったことのある中古カメラ店は、店頭に「当店では APS カメラは扱いません」という張り紙をしていました。
理由は、ポケットカメラやディスクカメラのように、APS も短命に終わるという予測です。メーカーに踊らされて、いままで何度も痛い目に遭ってきたとか・・・
「扱わない」というのも極端な話ですが、こうした空気は業界の中に少なからずあったみたいです。業界こぞって新規格を盛り立てよう・・ということにはなりませんでした。
この時点で、アナログ写真の行く末は見えていたのかもしれません。
「短命に終わるのは APS だけじゃないかも?」と言いかけてやめました。偏屈オヤジの怒りをかってはいけません。小さな店でも一国一城の主です。ウンチクを語らせたら、なかなかのもんでした。
長いこと顔を出していませんが、まだカメラ屋をやっているでしょうか? 今回の APS フィルム終了の話をしたら何て言うか、お説を聞いてみたい気もします。