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2010年09月02日の記事

2010/09/02(木)高感度化による露出の自由度

 デジタルカメラの高感度化によって、絞りとシャッター速度の組み合わせが、比較的自由に選べるようになりました。それまでは、被写体の明るさによって露出が決められていたのが、感度を変えることで、任意の絞りとシャッター速度で撮影できます。

 撮影途中で感度を変えるのは、フィルムではできない芸当でした。フィルムを入れ替えるしかなかったからです。それとも、それまで撮影したカットをボツにするかです。(シートフィルムは別)

 デジカメは、撮影ショットごとに感度が変えられるだけでなく、自動的に感度をシフトすることもできます。初心者向きの機能ですが、絞りとシャッターを固定しておいて、感度で露光を変えることも理論的には可能です。
 「今日は 28mm のレンズで 1/250 秒・ F11 で撮る」と決めて、撮影することもできるはずです。(マウントアダプターを介してつけた場合、実際にそうなる機種もあるとか・・)

 実際には、ISO 感度の変更は、シャッター速度のように無段階ではないだろうから、ドンピシャの「適」とはいきませんが、そのうちそういう方式のカメラが出てくる可能性はあります。(絞りもシャッター速度も固定のトイカメラだったりして・・・)

 感度で露出が稼げる場合はいいとして、では 1/125 秒・ F1.4 に固定して撮るとなると、不都合が生じます。明るい場所では露光オーバーになってしまいます。
 F1.4 に拘るなら、シャッター速度を上げるとしても、1/1000 秒程度ではまだ明るすぎます。デジカメは、高感度には強くなりましたが、そのぶん低感度を犠牲にしている機種が見受けられます。

 感度が変えられるといっても、デジカメの元々の感度は1つしかありません。あとは電気的に増幅しているだけです。無理に感度を上げればノイズが増えるし、無理に感度を下げても画質が落ちます。
 感度の変更はデジカメのお家芸ですが、曲芸みたいなもんです。絞りとシャッターを固定して・・というのは、横着な撮り方でしょうね。
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