2010/09/13(月)フルサイズへの拘り
諸般の事情で、コニカミノルタのα7デジタルを買ったものの、APSC 専用のレンズは購入しませんでした。心のどこかに、「これは本物の一眼レフではない」という引っ掛りがあったからだと思います。
APSC 機にもメリットはあります。交換レンズが低価格でできるから、新たにレンズを買い足しても、少ない予算でシステムが構築できます。これはこれでひとつのジャンルと割り切れば、悪い選択ではないかもしれません。
ただ気に入らないのは、135SLR と同じフォルムをしていたことです。いっそのこと、全く違うデザインで別のシステムだったら、単純に割り切れたのに・・・
フィルム時代にも APS サイズの一眼レフはありました。ニコンは PRONEA シリーズ、キヤノンは EOS-IXE シリーズ、ミノルタからは VECTIS-S シリーズが出ていました。ミノルタだけは専用マウントです。
いずれも人気があったとは言えない機種でした。フィルムはフォーマットの大きさで画質が左右されます。表示の焦点距離どおりの画角でないのが不評だったのは、デジイチと同じです。それでも小型軽量化された独自のフォルムを採用していました。
こうした下積みの経験がありながら、135SLR と同じボディーに APSC サイズの撮像素子を組み込んだ意図が解せません。設計が楽だったからでしょうか?
技術的な問題のほかに、それまでの一眼レフ人気を継続して取り込みたいという思惑もあったと推察します。不人気だった APS SLR に無理して組み込むより、楽して 135SLR のフォルムを継承したほうが得策です。
かくして、フィルム時代の面影を引きずりながら、APSC サイズのデジタル一眼レフという特異な分野が定着しました。そこへミラーレス「一眼」の登場です。
デジタル一眼レフは、まだ発展途上の過渡期で、今後フルサイズ化が進むというのが、私の勝手な予測です。果して結末やいかに?