2008/02/24(日)写真文化の日米差

 ずいぶん前になりますが、アメリカのPMAショーを見学したことがあります。会場は今年と同じラスベガスのコンベンションセンターです。まだ銀塩写真が主流で、業務用のデジタル対応プリンタが出始めのころでした。

 会場はとても広くて、日本のビックサイト(東京)とは比べものになりません。2日かけてもすべてを詳しく見ることはできないくらいです。2年に1度開かれるドイツのフォトキナは、さらに大規模で、2日程度ではすべての会場を周ることすらできませんが・・・
 日本のPIE(フォトイメージングエキスポ)との違いは、業者同士の取引の場になっていることです。日本のPIEは一般ユーザー向けのイベントで、取引の場ではありません。PMAやフォトキナでは、一般ユーザーとは別に業者向けのブースがあって、そこでしか見られない試作品や未発表の情報があります。なかには、ホテルのスウィートルームを借りて商談するメーカーもあるようです。

 ニコンやキヤノンなどおなじみのメーカーと違って珍しく思ったのは、写真額のメーカーが多いことです。○○州○○シティーといったローカルなメーカーがたくさん出展していました。そのうちのひとつで商品を手に取って見ていると、営業担当のオバさんが流暢な日本語で話し掛けてきました。日本のバイヤーも結構来ていたようです。
 欧米では、写真は飾って楽しむものです。日本人は「こたつでアルバム」ですから、写真は紙の文化です。話には聞いていましたが、実際に直接目に触れて、日本と欧米の写真文化の違いを実感することができました。
 いまではこうした海外メーカーからの輸入などで、写真額の種類は豊富になりましたが、昔は種類がなかったですね。木地の額とアルミ額が数種類ある程度でした。

 日本の家屋は、大きな額を架けるスペースが少ないので、せめてキャビネか手札サイズの写真立てでいいから、写真を飾る習慣を身につけたいですね。結婚式の写真をプレゼントするなら、洒落た写真立てに入れ、メッセージカードを付けてあげてください。子供が生まれたら、その子の写真も飾るような暖かい家庭になるといいですね。
OK キャンセル 確認 その他