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2008年02月06日の記事

2008/02/06(水)CCDとCMOS

 デジタルカメラの撮像板には、CCD(Charge Coupled Device Image Sensor)とCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)があります。デジタル画像の黎明期には、CMOSは省電力の普及版として、CCDの下位に位置付けられていました。しかし、現在ではデジタル一眼レフの高級機にも採用されています。CCDとCMOSの違いについて詳しく知りたいひとは、WEB上で情報を入手することができますので、ここでは技術的な話は割愛します。
 前にチラリと触れたニコン党とキヤノン党の話になりますが、ニコンはCCDでキヤノンはCMOSを採用してきました。どちらが優位か論争のタネになりそうなテーマです。なにか薄型テレビの液晶とプラズマの論争に似てますね。
 ミノルタファンとして客観的な立場に立てば、どちらも一長一短で、「こっちの勝ち!」ということはできません。後継のソニーは何故か上位機種のα700はCMOSを採用してますが、新製品のα200とα350はCCDを採用してるし・・・。そういえば、ニコンから昨年11月発売のD3とD300はCMOSでした。今月発売のD60は普及機でCCDを採用しています。
 一眼レフにCMOSイメージセンサーが採用されているのは、カメラ側のフォーカルプレーンシャッターで露光されるので、苦手な電子シャッター機能が必要でないことが挙げられます。撮像板の面積が大きくなり高画素化されたことも有利に働いています。要するに、一眼レフでコストダウンを図るにはCCDよりもCMOSのほうが有利なわけです。

 一般的な撮影にCCDとCMOSのどちらが向いているか雌雄を決することは、まだ難しいと思います。ただし、特殊な用途になると、向き不向きがあるようです。
 知り合いの写真作家の先生は、モノクロの赤外フィルムをよく使っていました。数年前にコニカミノルタは、年に一度発売していたモノクロの赤外フィルムを生産中止にしてしまいました。コダックからも135サイズが出てましたが、その先生が使っていたのはブローニーサイズだったので、諦めるしかありませんでした。
 デジタルカメラでテストしたところ、CCDは赤外領域にも感光しましたが、CMOSはダメだったそうです。感光特性の違いです。そういえば、天体写真マニアの間では、FUJIFILMのFinePix S3proがよく使われていました。散光星雲はHα線で輝いているので、赤外領域まで感度があるほうが良く写ります。フィルム時代には、コニカのISO400が「赤感度がいい」と、よく使われてましたね。

 高額になりがちな高級一眼レフのコストダウンに寄与するなら、CMOSでもよいと思います。でも、その利点をメーカーが自分の利益のために独り占めするのであれば、消費者としては納得いきませんね。
http://f42.aaa.livedoor.jp/~bands/ccd/ccd.html%3c/a
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