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2008年02月25日の記事

2008/02/25(月)アメリカの写真文化

 アメリカでは写真は飾って楽しむもの。写真額の種類が豊富なことは、前回紹介しました。もうひとつの特徴は、みんなで写真を楽しむことです。
 もともと米国では、プリントするネガよりも映写するリバーサルフィルムのほうが多数派でした。普通の家庭でも電動式の映写スクリーンがあって、ホームパーティーでワイワイやりながら、スライド映写を楽しむ習慣が根付いていました。「こたつでアルバム」の日本とは、かなり様子が違います。

 海外旅行がまだ珍しかったころは、米国で「カラーフィルム」といったらリバーサルを渡され、日本に帰ってきて写真屋さんに行ってからビックリ!なんて話をよく聞かされました。おまけに米国内でしか通用しない「現像券」付きで、今度はガックリ!です。
 スライドフィルムというのは日本語英語で、本国では「スライド」とはいいませんでした。日本に旅行に来たアメリカ人の老夫婦が、写真屋さんで辞書を広げて、片言の「日本語」で「スライド!スライド!」といっていたのを覚えています。
 Kodakのコダクロームを駆逐したFUJIFILMのベルビアが出てからですかね。米国のカメラ雑誌に"SLIDE"という言葉が載るようになり、いまでは英語として通用するようになりました。

 日本で写真を映写してみんなで見る機会は、仕事以外では結婚披露宴くらいですかね。「○○ちゃんの生いたち」とか「二人のなりそめ」など、ゲストの評判はなかなかよいようです。「海外挙式の報告」というのもたまに見かけますが、一緒に行けなかったひとは、どう思うんでしょうね?
 日本ではスライドの原板はまずありませんから、式場や写真屋さんに頼んで複写で作ってもらっていました。最近ではデジタルデータ化して、ビデオプロジェクタで映写する方式に替わってきています。
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