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2008年02月28日の記事

2008/02/28(木)シノゴ判フィルム

 先日、久しぶりにコマーシャルフォト関係の知人に会って、話をしました。以前はフィルムなどの撮影資材をプロに卸す仕事がメインでしたが、めっきり減ったそうです。いまは、駅貼り広告など看板制作の仕事をやっているとか・・・
 ブローニー(中判)フィルムはほとんど出なくなったけど、シノゴ(4×5インチ)判のフィルムは、ボチボチ出ているそうです。シノゴ判に匹敵する画質をデジタルでこなすのは、並みの設備ではできませんからね。ブローニー判と違って料金も取れるし・・・

 昨日、数年前までコマーシャルフォトをやっていた友人に会って、この話をしました。「いい時期に足を洗ってよかった」とかいってました。プロラボからもらってきたシノゴ判フィルムの空箱を見せて、「一時はネガの箱が多かったが、ほら・・」。見るとKodakのリバーサルの空き箱ばかりです。
 「アマチュアの処理が減ったのかなぁ」といってましたが、「ネガ=アマチュア」という発想はどうですかねぇ。プロラボにシノゴの処理を頼むようなアドアマは、リバーサルが主流のはずです。写真館のシノゴが減ったとみるのが妥当でしょう。数十人程度の集合写真なら、ブローニーでもデジタルでも通ります。経費節減で、大口の写真館がシノゴ判フィルムから乗り換えたのではないかと思います。

 昔から、アメリカのコマーシャルフォトは「エイトバイテンか35mmか・・」といわれてきました。エイトバイテン(8×10インチ)といえば、六切のプリントと同じ大きさです。
 その間のシノゴやブローニーが日本ほど使われていないという話は、日本にいる感覚からは理解できませんでした。強いていえば、シノゴよりもゴシチ(5×7インチ)だそうです。5×7インチ(ゴーナナともいう)は大キャビネだから、密着焼きでいけるので、いかにも合理的なアメリカらしい選択です。日本では、あまり見かけませんけどね。

 アメリカ映画に出てくるロケシーンでは、カメラマンがハッセルブラッド(6×6cm)をよく使ってるし、「バイテンか35mm」という話は、かなり誇張されたものだと思っていました。数年前に「ペンタックスが米国市場から中判カメラを引き揚げて日本国内で処分した」という噂を聞いて、米国でのブローニー判の人気のなさを実感しましたが・・・
 いまや日本でも中古の中判カメラは「二束三文」です。虚しいですね。
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