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2009年06月23日の記事

2009/06/23(火)ミニチュアカメラのコレクション

 前述のカメラ店主は、ミニチュアカメラを中心に収集していました。カメラ全般をコレクションしようとすれば、莫大なお金が掛かります。ライカなんかに手を出したら、最低でも1千万円以上は覚悟しないといけません。
 テーマを決めて集めるのが本物のコレクターになれる秘訣・・というのがこの人の持論です。それがミニチュアカメラでした。

 銀製のローライ35が、コレクションのなかで一番大きなカメラだったのかもしれません。ミノックスをはじめ、マイクロサイズのフィルムを使うカメラは、ほとんど持っていたようです。(ライター型のスパイカメラもありました)
 ヤシカ アトロンは、肩掛けホルダーまで持っていました。FBIの捜査官が拳銃を吊っている・・あの形の皮製ホルダーです。周辺パーツを含めてコレクションするのが楽しいんだとか・・・

 110(ワンテン)フィルムを使う一眼レフ PENTAX Auto110 は、コンプリートキットがカメラウインドーに展示してありました。当時はまだ現行品だったから、販売商品とコレクションの兼用です。(売れなくてもいいと思っていたフシが・・・)
 もちろん限定品の「マロン」もありました。焦げ茶とベージュのツートーンカラーです。収集家対象ではなくて、女性層を狙って出したカメラですが、コレクターとしては外せません。

 メーカーの人から透明の Auto110 を見せてもらった話をしたら、自分もぜひ見たいと言います。友は類を呼ぶ・・で、お客のなかに熱烈なミニチュアカメラファンがいて、その人にも見せてやりたいんだとか・・・
 透明ボディーだから、光が漏れて実用はできません。中の構造を見せるためのダミー機です。それがコレクターには たまらないみたいで、何としても見たいと懇願されてしまいました。

 そこまで肝入りなら何とかしなくては・・・
 知り合いのPENTAXの人に事情を話して頼んでみました。あまりコレクターには見せたくない口ぶりでしたが、まかりなりにもカメラ店主からの依頼を断るのはビジネスライクではありません。渋々貸し出してくれました。

 しっかり触って、写真に撮って・・それだけで満足できないのがコレクターのサガです。いくらなら売ってもらえるのかメーカーに問い合わせたそうですが、ダミー機は非売品です。売るわけがありません。
 製造中止になった時点で、転売しないことを条件に譲り受ける・・という約束を取り付けたみたいです。その後どうなりましたやら・・・
OK キャンセル 確認 その他