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2010年08月04日の記事

2010/08/04(水)月面反射で通信

 中学時代から友人だった「電波少年」は、電気のことに関してはかなりの博学でした。当時最先端の技術情報にも通じていて、まだ実用化されていない未来の話をよく聞かせてくれました。

 一番ビックリしたのは、レーザー光線を月に照射して、跳ね返ってきた光を変調して通信するという話です。電波では減衰が激しいので、レーザー光線を使うんだとか・・・
 光も電波も電磁波だから、秒速 30 万キロです。月までは1.3秒、往復で2.6秒の時間差が生じます。その友人は、時間差についてはあまり問題にならないようなことを言っていました。双方向通信は想定していなかったようです。

 問題なのは、月がいつも頭上にあるとは限らないことです。1日の半分は地球の裏側です。しかも出ている時間帯は毎日少しずつ変わります。(晴れとは限らないし・・)
 この不便さを解決する妙案として、静止衛星が考え出されました。月よりもウンと距離が近いから、レーザー光線でなくて電波が使えます。

 最初の静止衛星は、1963 年に打ち上げられたアメリカの通信衛星でした。ちょうど月面反射の話をしていたころです。第1号の静止衛星が打ち上げられる2年前に、ソ連のガガーリン少佐が初の宇宙飛行士として地球を1周しています。まだ半世紀ほど前のことです。
 その8年後に、人類はアポロ 11 号で月面に足跡を残します。 

 そのころ、かの「電波少年」は、16進数のテンキーを打ち込みながら、4bit コードでプログラムを組んでいました。まだパソコンが一般家庭向けに登場する、ウンと前のことです。
 いまはどこで何をしているのでしょうか?
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