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2010年08月23日の記事

2010/08/23(月)大口径の双眼鏡

 メシエ天体をすべて制覇するには、望遠鏡が必要です。口径 6cm 程度で見えるとされていますが、それは天の川が見えるくらい条件のよい場所での話です。
 18 世紀後半のフランスは、真っ暗闇だったと思います。シャルル・メシエと同程度の機材で挑もうというのは、少々無理があるようです。

 中学・高校時代に自宅で見たメシエ天体は、10cm の反射望遠鏡でやっとでした。M51 や M27 は、少しでも条件が悪いと見えません。そこにあるはずなのに・・・
 条件が良いときでも、肉眼で3等星がやっとの場所だったから、10cm 程度の口径では集光力が足りないはずです。(分解能はありますが・・)

 メシエ天体には、肉眼で見えるものがいくつかあります。プレアデス星団(M45 すばる)やプレセペ星団(M44)は有名です。
 メシエ天体ではないヒアデス星団(釣鐘星)も含めて、大きな散開星団は、双眼鏡のほうが視野が広くてきれいです。

 スカイウォッチャーと呼ばれる星マニアの定番機材は、大口径の双眼鏡です。一般的には、5cm もあれば立派な大口径ですが、彼らは 10cm ~ 15cm のものを使います。
 低倍率の屈折式望遠鏡を2台束ねたと考えたほうが、想像しやすいかもしれません。口径 10cm 以上の屈折式が2台ということは、お値段もよろしいような・・・

 双眼鏡というからにはプリズムを使い、正立正像で見える構造になっています。プリズムで多少の光をロスするのは仕方ないでしょう。倒立逆像では使いづらいこと請け合いです。
 手持ちでは辛いから、三脚か支持台が必要です。フォーク式経緯台みたいな専用架台も出ています。

 対象は無限大の星だから、大口径の望遠鏡に双眼装置を付けて、両目で見られるようにしても同じように思いますが、鏡筒が長いから使いづらいでしょうね。低倍率用の高額なアイピースが2個要るし・・・
 望遠鏡の双眼装置は、惑星や月の観望用と考えたほうがよさそうです。
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