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2010年08月17日の記事

2010/08/17(火)都会の夜空は絞り込む?

 都市部で天体星野写真を撮るのは、いろいろ弊害がつきものです。最大の障害は、夜空が明るいことです。公害ならぬ「光害」ですね。数十秒の露光でも、空が明るくなりすぎて、写ったはずの星が埋没してしまいます。

 ところが、絞り込んでその分 露光時間を長くすると、思っていたよりも暗い星が写ります。露光倍数どおりでないのは不思議です。
 明るいレンズは面積体に強く、暗いレンズは点光源に強いという性質があります。赤道儀でガイドしながら、長時間露光をやっていて気がつきました。

 もうひとつ気がついたのは、絞りを絞ると、明るい星が小さく写ることです。恒星はあくまで点ですが、一般的に写真のうえでは明るい星は大きく、暗い星は小さく写ります。絞り込むと、その差が縮まります。
 フィルムのイラジエーション効果に変化が出たのでしょう。デジカメで星を撮ったことはありませんが、似たような結果になると思います。

 都市部の光害は、ほとんどが蛍光灯や水銀灯などの街路灯です。あとはネオンですね。これらの波長だけをカットするフィルターがあれば、都市部でも星野写真が撮れそうですが・・・
 こうした特殊干渉フィルターが、一時ブームになったことがあります。ほとんど姿を消したところをみると、期待したほどの効果はなかったのかも?

 蛍光灯や水銀灯の輝線スペクトルは除去するとしても、すべての波長をカットしたのでは実用になりません。星まで写らなくなってしまいます。どこまでカットするか難しいところです。
 被った夜空の色が赤紫だった・・なんてのもあったようです。

 星野写真は、やはり光害のない人里離れた所で撮るのが一番ですね。
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