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2010年08月16日の記事

2010/08/16(月)夕焼けの写真は粘り勝ち

 村おこしで蓮の写真コンテストの審査を頼んできた知人は、地元では知られたアマチュア写真家です。自費出版で写真集を2冊も出しています。
 失われていく地元の自然を写真で残したいと、コツコツ撮り続けています。夕焼けの写真を撮らせたら、この人の右に出る者はいないでしょう。

 写真クラブの撮影会で、一緒に写真を撮ったことがあります。奈良公園で池越しに五重塔の夕景を撮りました。夕食の時間もあり、夕焼けが収まるころには三々五々、近くの旅館へ向いました。
 ところが、旅館に戻ってみると一人足りません。かの夕焼けの名人です。「まだ粘って撮ってたよ」と誰かが言います。ずいぶん前に陽は沈んで、辺りは真っ暗なのに・・・

 後日、そのときの写真を見せてもらいました。渋めでほんのり赤い夕景に、ライトアップされた五重塔がクッキリ浮かんでいます。その時間帯まで粘った人は他にいませんでした。
 目で見た感じでは夕焼けが終わっていても、写真にはちゃんと写ることを知っているんでしょう。この人はフィルターを使わない主義です。フィルムの能力だけで限界まで追い込む姿勢は立派です。

 自然の風景写真が得意分野ですが、星と絡めた写真は見たことがありません。景色がほとんど写らないからだと思います。夜景の写真を見たのは花火くらいです。

 超ワイドで見上げた夕空に、木立がシルエットになった写真がありました。シュールでいい写真です。夕焼けじゃなくて満天の星空だったら・・・
 元天文少年のそんな発想に、「夕焼けの名人」は興味がないかもしれませんね。
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