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2011年03月02日の記事

2011/03/02(水)屈折のタカハシ、反射の…

 名古屋市立科学館には、天文クラブがあります。ここの会員は、定価販売が建前のタカハシ望遠鏡が、割引価格で買えました。これが目的で、にわか会員になった人も数多くいたみたいです。会費を払ってもお釣りがきました。

 当時は、科学館の近くに営業所がありましたが、離れた場所に移転して、その後は閉鎖されました。ニッチで特殊な製品だから、地方営業所まで維持するのは、大変だったでしょうね。
 撤退前の営業所に一度だけおじゃましたことがあります。主力機がズラリと展示してありました。世間話をして、カタログと資料をいただきました。未だに買えずにいますが・・・

 天体写真を撮り始めた頃(中学時代)は、「屈折の高橋、反射の西村」というのが、愛好家の間では定評でした。高橋製作所は、いまでも天体望遠鏡を製造していますが、西村製作所のほうは?
 どっこい、まだ望遠鏡を製作しています。観測ドームも含めた、天体観測機材の専門メーカーとして、学校や公共施設に納入しています。

 反射式に限らず屈折式望遠鏡も製作していますが、太陽望遠鏡を除けば、やはり反射式がオハコのようです。口径 60cm 以上、1メートル級の反射式なら、やはり「反射の西村」のままですね。一般ユーザーとは無縁の官公庁御用達ですが・・・

 光学機器メーカーの多くは、吸収合併されるか廃業して姿を消しました。一部上場企業がカメラ事業から撤退したり、吸収合併されたりする時代です。天体観測機材をいまだに作り続けている企業は、ある意味で立派だと思います。

 シュミットカセグレン式望遠鏡で名を馳せた米セレストロンは、タスコに買収された後、タスコの事業停止によって倒産同然まで追込まれましたが、ほかの企業に買収され生産を続けています。
 C8(8 インチ・シュミカセ)ヒットの実績が、身を助けたみたいです。
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