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2009年10月21日の記事

2009/10/21(水)銀塩離れのカメラショー

 毎年3月に開催されていた日本のカメラショー「フォトイメージングエキスポ(PIE)」が、来年から変わります。名称が「CP+2010」になり、会場もビッグサイトからパシフィコ横浜に移ります。

 主催は、カメラ映像機器工業会(CIPA)で、日本写真映像用品工業会の協賛が決まっています。感光材料とラボ機材の工業会が抜けた形です。脱銀塩の方向が鮮明になりました。

 米PMAショーに不参加を決めたキヤノンは、日本のCP+2010には出展する意向を表明しています。PMA不参加の理由は、「総合的に判断して・・」となっていますが、PMAの性格に起因していると思われます。
 日本のカメラショーは一般ユーザー向けですが、米PMAは業者の商談の場です。いまだに銀塩写真を包括していること、中小業者の出展数が多いこと、アメリカ市場が冷え込んでいることなどが、経費対効果でマイナス材料となりました。
 中小の写真関連業者には有益でも、大手企業にとってメリットは薄いと判断されたようです。

 ドイツのフォトキナは2年ごとの開催で、前回は昨年9月に開かれました。ちょうどリーマンショックの初期です。まだ参加社数が激減するほどの影響はありませんでした。
 半年後に開かれた米PMAは、参加者が半減したそうです。フォトキナも少しズレていたら、大きな影響を受けたはずです。フォトキナの次回開催は来年秋の予定です。今年はありません。運がいいですね。

 フォトキナもPMAと同様に、商談の場という色彩が強いイベントです。デジタルカメラが普及し始めのころに、視察に行ったことがあります。
 入場料を払えば一般ユーザーも見学できますが、商談ブースや業者専用スペースには入れません。たまたま顔見知りの日本人スタッフがいて、商談ブースでコーヒーをゴチになりましたが・・・

 日本の家電メーカーも何社か参加していました。デジタルカメラの伸びを当てこんでの出展です。ソニーのブースは、やたらと広いだけで、何の魅力もありませんでした。参加することに意義があったのか、それともフォトキナ自体に期待するものがなかったのか・・・
 昨年は打って変わって、力の入ったブース展開だったようです。α900を出すなど、出展するメリットがあったからでしょうね。
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