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2009年10月28日の記事

2009/10/28(水)一度も使わなかったライカ

 外国製のカメラに縁のなかった写真人生でしたが、一度だけライカを手に入れたことがあります。中古のM4です。
 顔見知りの写真材料商から、買ってくれないか?と声が掛かりました。コマーシャルスタジオに写真材料を卸しているプロショップの人です。

 事務所に行ってみると、ライカのほかにハッセル一式が転がっていました。アマチュアのコレクターから売却依頼があったようです。自分のところが欲しいのは、プロ向きのハッセルだけだと言います。ライカはどうでもいいから声を掛けたんだとか・・・

 運よく安く手に入れたものの、傷ひとつない程度のいい状態だったので、もったいなくて使えませんでした。カメラは道具だと思っているから、実用すればすぐに傷だらけです。
 どうせ使うなら露出計内蔵のM6のほうが実用的だと考えて、輸入カメラ専門の中古店を訪ねました。ボディーだけで当時は20万円前後でしたが、下取交換なら安く済みそうです。

 箱入りのM4を見せて、中程度のM6に交換したいと伝えました。店主は中味を見るや、机の引出しを開けて仕舞いこんでしまいました。追い金はいくら?と聞いたら、「いくら欲しい?」との返事です。えっ!差額をくれるの? よほど値打があるM4だったみたいです。

 「もうすぐM6の相場が下がるから慌てて買うことはない」との助言です。それなら様子を見るか・・ということになりました。
 話し込んでいるうちに、レンズは何を持っている?と聞かれたので、「箱入りの35mm」と答えると、店主の目の色が変わりました。M6を買うときにレンズも値打な物を見つけるから、それも売れと言います。

 結局、お金だけもらって帰りました。ここで現物を手に入れなかったのが運の尽き。その後ライカM6を買うことはありませんでした。ほかに欲しい機材はいっぱいあります。せっかく手にしたお金は、別の機材に化けてしまいました。
 やはりライカとは縁のない人生でしたね。
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