2009/10/04(日)型モノ写真とアルバム

 婚礼写真には、スタジオで撮影した型モノの記念写真があります。若い世代は、イメージ写真中心のデジタルアルバム(写真集)を重要視する傾向があるようです。なかにはスタジオ写真を撮らないひともいるとか・・・

 デジタルアルバムの寿命はかなり短いのが普通です。保存性や耐久性の問題というよりも、時代の推移とともに飽きがくるからです。デザインがトレンドであるほど、風化の速度は早くなります。
 何十年という長い目でみた場合、型モノ写真の価値は、あまり変わりません。撮影した時点ですでに「古風」だから、時間が経ってもそれ以上古く感じることはないでしょう。むしろ、年月の経過とともに、記念写真としての価値は高まる傾向にあります。 

 イメージ写真を中心に編集する写真集には、型モノ写真を入れないのが基本です。これはブライダルでも成人式の振袖写真でも同じです。新旧織り交ぜることで、編集イメージが散漫になるからです。
 型モノ写真は、台紙貼りなど別の体裁で作ります。一般的な写真台紙が嫌なら、アルバム形式の多面台紙や、数ページの写真集に仕立てることもできます。プリントは耐久性のあるものを選びます。印画紙に表面ラミネートをかければ長期保存が可能です。

 イメージ写真の中に型モノ写真を入れたいのなら、そのまま はめこむのではなく、別の方法をとるとよいでしょう。ブライダルグッズと一緒に写真台紙をレイアウトして、もう一度撮影するやり方です。家具などと一緒にインテリアとして撮影するのも悪くありません。

 挙式とは別の日に前撮りをしたのなら、そのときの記念写真をウェルカムグッズとして利用できます。見開きにして、受付けのテーブルに置いたり、会場のインテリアと一緒に並べたりすれば、いい被写体になります。
 こうすれば、イメージ写真と混ぜても違和感なく配置することができます。型モノ写真を小道具として使う・・・ あとはレイアウトのセンスですね。

2009/10/03(土)写真集を2冊に分ける

 新郎新婦に渡す写真集は、ある程度のボリュームが必要です。10頁モノ1冊では貧相です。厚手の台紙でも20頁は欲しいですね。
 かといって、厚手で30頁は重厚長大です。挙式と披露宴を分けて、2冊組にするのも選択肢のひとつです。

 挙式の撮影は、指定業者しか認めない式場があります。こういう場合は、挙式だけは業者に頼むしかありません。画像データが入手できないときは、写真集も業者に依頼することになります。なるべく少ないページ数にして、コストを抑えます。
 その代わり、披露宴は自前で撮影して、別に1冊作ります。体裁が違っても、2冊組にすればボリューム感は出るはずです。

 ロケーション撮影をした場合は、イメージ写真中心のプライベート写真集と、セレモニーを記録した写真集に分けるやり方もあります。セレモニーの写真集は、同じものを計3冊複製して、当人とご両家用に充てれば、コストダウンが図れます。
 どちらかというと新郎新婦を重視した方法で、ご両家は付け足しです。もし、花嫁の実家がプライベート写真集も欲しがるようなら、同データでもう1冊複製すればよいでしょう。

 写真集をメニューにしている業者のなかには、同一データを縮小して、ミニサイズのものを低料金で刷り増ししていることがあります。振袖のデジタルアルバムでよく見かけるやり方です。
 持ち歩くのに便利なので、ユーザーのウケはいいようです。呉服屋や衣裳店にすれば、持ち歩いてもらうことで宣伝効果が期待できるから、サービス価格にしても採算が合います。

 ブライダル写真集の場合は、身内同士でサイズに大小の差があるというのは、あまり感心しないやり方です。予算をケチらずに、三者とも同じ体裁にするのが、同一データを使う場合の鉄則です。
 編集内容を変えるなら、体裁が変わってもいいと思いますが・・・

2009/10/02(金)写真集の増刷

 デジタル編集の写真集は、1冊から注文できます。なかには、実家の分も含めて2~3冊作るひともいます。同一データからの増刷は、たいてい割引価格になっているので、単純に2倍3倍というわけではありません。

 仮に、増刷分が半額だとすると、当人の分プラス両方の実家分の計3冊で、2冊分の料金となります。1冊10万円の写真集なら、3冊で20万円です。これ以上の冊数を頼む人は、まずいないはずです。
 半額というのは、かなり安いほうだと思います。MAXで3冊だから、もっと高く設定したいというのが業者の本音です。普通は2~3割引程度でしょう。

 本来は、結婚した当人と、新郎側・新婦側の実家用は、それぞれ内容を変えて編集するのが理想です。3冊とも同じというは、あまり感心しないやり方です。
 これまで結婚式の撮影を頼まれたときは、プレゼントする相手に応じて、中身を変えて作りしました。ページ数のほかに、アルバムの表紙や体裁まで変えたこともあります。

 当人用は、花嫁中心の編集が原則です。新郎の出番が多少減っても、花嫁が満足する内容を心がけます。彼はすでに嫁さんの尻の下だから、花嫁が喜べばそれですべてよしです。
 あまり付き合いのない親戚や友人は、入れないほうが無難です。表面的には親しそうでも、確証がなければカットします。

 新郎家の分は、なるべく新郎中心の編集にし、両親の出番を多くします。近い親族、例えば新郎の兄弟姉妹や祖父母は、漏らさないように気をつけます。写真集を見せたときに、本人が1カットもないようでは気を悪くします。
 親戚は、仲がいいか悪いかわからないので、一応漏れない程度に抑えます。相手方の親族は、ほとんど登場しなくても構いません。集合写真だけでもよいでしょう。

 新婦家用は花嫁中心だから、当人用と同じでも通ります。あとは身内の扱いをどうするかです。少なくとも両親と、兄弟姉妹・祖父母あたりまでは、当人用のものよりも露出度を上げたいところです。
 親戚の扱いは新郎家用と同様です。顔ぶれが変わるだけです。
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