2009/10/10(土)写真と動画の二刀流

 ずいぶん昔に、結婚式で写真と動画を一緒に撮影したことがあります。まだ8ミリ映画の時代です。個人がビデオカメラを使うことは稀でした。

 頼むほうは、気軽な考えだったようです。8ミリ映画も欲しいな・・といったレベルです。撮るほうは一大事です。カメラマンは私一人だし、両方とも満足できる仕上りにするには無理があります。
 どちらが大事か聞いたら、写真だと言います。8ミリ映画のほうは付け足しでもいいと言うので引き受けました。

 ムービーのカメラをどうするか迷いました。きちんとした画像にするには、照明用のライトが要ります。スチール写真の機材だけでもショルダーカートに満載です。そのうえムービー機材となると、助手が必要です。
 ここは、ムービーは付け足しと割り切って、小型カメラで撮ることにしました。扇千景が「私でも写せます」と宣伝していたカメラに近い機種です。闇夜のカラスは写りませんが、披露宴会場の照明なら何とか写ります。ポケットに入れておいて、ここぞというときに取り出して使いました。

 サウンド機能がないから、フィルムはアフレコ用です。案の定、後から音も入れて欲しいと言います。式場側が録音していたカセットテープを渡されました。
 やっぱりムービーもちゃんとしたものが欲しかったんですね。
 これ以降、写真とムービーを一緒に引き受けることはやめました。スチール写真と動画では、撮影の要領が異なります。両方ともきちんと押えるのは無理ですね。

 デジカメに動画機能が加わって、スチールとムービーの二刀流で撮る機会が増えそうです。動画の撮影にに専念して、あとから必要なカットをスチール写真として取り出せれば、問題は解決するのですが・・・
 二刀流でいくには、いまのデジタル技術ではまだ中途半端のようです。

2009/10/09(金)動画機能で変わるビデオ撮影

 いまどきのデジタルカメラには、動画機能が搭載されています。デジタル一眼レフでも、動画が撮れる機種が増えました。製造メーカーのCMでも結婚式のシーンが使われています。

 写真とビデオは別々に担当するのが普通です。フットワークが求められるスチール写真と、連続撮影のビデオでは、動線が違うからです。以前はカメラ自体が別だという事情もありました。
 動画機能がついたからといって、それを使うかどうかは微妙です。デジカメで動画を撮影するのは、使いづらい側面があるからです。

 動画も一緒に撮影したとして、それをどう利用するか?という問題もあります。メディアにまるごと焼いて、そのまま渡してしまうのもアリですが、それでは能がないような気がします。
 かといって、動画ソフトで編集するのも億劫です。ある程度の長さがないと、格好がつかないような気もするし・・・

 そんな悩みと関係なく、ゲストの連中は写真と動画を一緒に撮って、まるごと焼いたメディアをプレゼントするでしょうね。後からの利用方法は、当人達にお任せです。
 例え短い時間でも動画が手に入るなら、式場に高いお金を払ってビデオ撮影を依頼する必要はなくなります。結婚式のビデオは、撮りっぱなしの流しっぱなしだから、退屈なこと極まりないし、「一度見たら終わり」のシロモノです。

 いままでは、「一生に一度の・・」と勧められて、迷った末に注文していたビデオですが、これからは、迷わずに断る時代になると予想します。式場のビデオは高いですからね。
 無理して高額な設備投資をした式場は、泣くことになるかもしれません。挙式シーンは独占できても、披露宴までは握りこめないからです。

 その代わり、「動画もお願いね」と頼まれるケースが増えそうです。写真も動画もというのは、写真班としてはきついですね。

2009/10/08(木)結婚式の「持込料」

 結婚式には何かと利権がつきまといます。結婚式場は利権の塊です。まず最初に決めるのは、挙式・披露宴会場です。契約した時点で、すべての利権は「ハコ」が握り込むことになります。

 自社以外のところで調達した衣裳や引出物には、持込料を要求してきます。なかには持込禁止にして、利権を独占しているるところもあります。ゲストハウスや互助会系の式場に多いみたいです。
 衣裳にしても引出物にしても、中味を検討するのは会場を決めた後の話です。気に入るものがなくて、料金が高かったら、後悔することになります。会場選びは、細かいところまで比較検討してから決めるのが賢いやり方ですね。

 挙式セレモニーでの写真撮影やビデオ撮影は、ほとんどの式場・ホテルが制限をしています。披露宴まで撮影禁止のところはないと思いますが、ゲスト以外の撮影スタッフを入れる場合は、「持込料」を要求されることがあります。
 写真屋に頼んだのならいざしらず、身内や友人が写真を撮るのにお金を払うのは、バカげた話です。契約時点で、しっかり確認しておいたほうがいいでしょう。この点が成約のネックになると判断すれば、渋々でも認める可能性が大です。

 衣裳の持込を禁止している式場で、規制を緩める傾向が出てきたという話を聞きました。そこが障害になって、成約を取り逃がすケースが増えてきたからだと言います。
 全体の売上からみれば、衣裳の利権は知れています。持込料さえもらえれば、成約したほうが得に決まっています。「嫌なら利用してもらわなくても結構」などと言う強気の式場は、ひと頃に比べて減りました。

 もし、そんな傲慢な言い方をするようなら、さっさと席を蹴って帰ったほうがよさそうです。お客をカモくらいにしか考えていない発言です。こんなところと契約したら、後々ロクなことはありません。
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