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2012年01月07日の記事

2012/01/07(土)製本について考える

 写真集を自作しようとするとき、壁にぶち当たるのが裁断と製本です。大量に作るのが当たり前の業界だから、1冊だけ業者に頼むとかなり割高になります。

 個人レベルで設備できる裁断機は、写真集を作るのにはほとんど役に立たないと思います。小さくても、うっかり指を切断しないように両手でスイッチを押さないと作動しない、本格的な裁断機が必要です。
 知り合いの写真屋さんには、この手の裁断機が置いてありますが、印画紙を貼り込んだ厚台紙だと数枚程度が限界です。それ以上は、切れるには切れても直角が出ないそうです。

 インクジェットプリンターで両面印刷すれば、厚みを抑えることができます。ただし、染料インクは水に弱いし、顔料インクは擦れに弱いのが欠点です。普通は表面ラミネート加工してから裁断します。
 コスト的には液体ラミネート加工が有利なようですが、個人で設備するのは難しいでしょう。

 製本は、背綴じをどうするかですね。会議用のレジュメみたいなのは、簡単に自作できますが、見栄えがよくありません。写真集ともなると体裁に拘りたいところです。
 糊付けだけの無線綴じでは耐久性に乏しい気がします。糸でかがって綴じるのが確実な方法ですが、道具が要るし手間も掛かります。

 そんな事情から、いままで自作した写真集は、中抜き台紙を使ったデジアナ式で作りました。写真同士が直接触れないので、出力は印画紙でもインクジェットでも構いませんが、表面ラミをかけてから貼り込みました。耐久性を持たせるためです。
 製本された下台紙に貼り込んでいくので、コツさえ掴めば見栄えよくできる反面、材料費が高く1冊あたりのコストは割高です。

 こうしてみると、写真集を専門に請け負っている一部業者の価格設定は安いですね。出力するだけでなく製本しての値段だから驚きです。中身が違うだけで、同じ規格の量産品という捉え方なんでしょうね。
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