メッセージ

2012年01月19日の記事

2012/01/19(木)広告宣伝は儲けがあってこそ

 広告宣伝を見ていると、儲かっている業種とそうでないところがわかります。常識的に、儲かっている企業ほど宣伝にお金を掛ける余裕があるからです。
 利益が出ているぶん経費を増やそうとしても、一定金額以上のものは減価償却しないといけません。10 万円以上の備品は1発で落とせない仕組になっています。ところが、広告宣伝費だけは別扱いです。

 新聞に出した広告代が仮に 500 万円だったとしても、それを何年も掛かって償却するのはおかしな話です。広告の効果は、そんなに長く続かないからです。つまり、利益が出ている企業が、経費として最も使いやすいのが広告宣伝費です。

 利益が出たから広告を出す。それが売上に結びついて、さらに儲かる。その利益をまた宣伝につぎ込む・・・高い所に土盛りというか、儲かるところにお金が集まるのが世の常です。
 これが永遠に続けば、儲かっている企業は安泰のはずですが・・・

 世の中の情勢は絶えず変化しています。いまは儲かっていても将来的にそれが保証されるわけではありません。売上利益が下降線をたどり始めた途端に、広告宣伝費が重くのしかかります。
 思い切って広告を減らしてしまえばいいのですが、そうするとますます売れなくなる気がして、決断の時期を逸します。

 あれだけ頻繁に広告が入っていた消費者金融関係は、ほとんど鳴りをひそめました。入れ代わりに、過払い請求を代行する弁護士や司法書士の広告が目立ちます。
 個人ローンをバンバン宣伝していた原資は、客から取ったグレーゾーンの金利でした。それを取り戻す宣伝も同じお金をアテにしています。
 損をしたのは、宣伝に踊らされた消費者だけだったみたいです。
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