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2011年10月01日の記事

2011/10/01(土)角度自在の三脚

 三脚にカメラを載せる雲台の位置は、センターポール(エレベーター)の上と決まっています。複写のときにエレベーターの下に取り付けることはありますが、三脚の中心であることに変わりはありません。
 ところが、新発売のベルボン VS-443Q は、このエレベーターを傾斜して使うことができます。つまり、三脚の中心以外の場所にカメラを据えることができるわけです。

 これに似た機能を持った三脚は、ずいぶん前にありました。同社の VS-3(DS-3)です。エレベーターを 90°倒して、水平にすることができました。1958 年の発売で、商標をベルボンにした記念碑的な製品でした。
 この三脚にはオプションで「タイトラー」というパーツが提供されていました。名前のとおり、映画のタイトルを撮るための装置です。エレベーターを水平にし、延長パイプの先についた四角い枠にタイトル画面を入れて撮影します。

 そういう用途だったから、エレベーターの基部は回転できませんでした。「これが回転したら簡易の赤道儀になったのに・・」と、その当時常務だったS氏に提案したことがあります。「?セキドウギ?」といった反応でした。

 今回発売の VS-43Q は、傾斜させたエレベーターを基部で回転させることができます。これなら日周運動に合わせられるかと思ったら、さにあらず。パーンとティルトをひとつのグリップで同時に解除する方式でした。これでは極軸からすぐにズレてしまうのでダメですね。

 その代わり、カメラを任意の位置に、ワンタッチで自由に据えることができます。もちろんバランスを崩さないように、足の1本をカメラ側に向けるとか、エレベーターシャフトにバッグをぶら下げて、ウエイト代わりにするとかの工夫は必要ですが・・・

 マクロ撮影には便利な三脚です。被写体を真上から狙うことも、地面スレスレにカメラを構えることも可能です。背面液晶画面でライブビューができるデジカメなら、フレーミングに困ることはないでしょう。

 前に紹介した掌サイズのポタ赤 CD-1 を雲台の間に噛ませれば、もうひとつ別に雲台を用意しなくて済みます。エレベーターシャフトと地軸を平行に固定する使い方です。(まだ赤道儀に拘ってる)
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