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2011年10月18日の記事

2011/10/18(火)カメラブランドの生き残り

 もうずいぶん前の話ですが、デジタル時代を迎えて日本のカメラメーカーは勝ち組と負け組に分かれる・・と予測した本がありました。不確かな記憶ですが、ニコンとキヤノン以外は消えてなくなるか下請になる、といった内容だったと思います。

 当時は、そういう展開になる可能性もある・・程度にしか思いませんでしたが、細かい点はともかく、ほぼ予測どおりになった形です。しぶとく残っているのはオリンパスくらいです。富士フイルムは、当時はカメラメーカーではなく感材メーカーの扱いでした。

 京セラはカメラ事業から撤退。CONTAX ブランドを手放し、YASHICA ブランドは移譲です。ミノルタはコニカと合併後、ソニーにカメラ部門を売却したので、MINOLTA のブランドは残りませんでした。
 PENTAX は HOYA に吸収されたあと、今月リコーが買収しています。PENTAX のブランドは引継がれました。RICOH よりも知名度が高いからでしょう。

 カメラのデジタル化が顕著になったころに、こんな話を聞きました。撮像センサーを含め、部品の内製化が進んでいるメーカーが生き残る・・・
 ある感材メーカーの社長と会食したときの話です。キヤノン・パナソニック・ソニーを意識した発言だったようです。そこは独自の CCD を開発していたので、「我が社は大丈夫」との見解でした。(あそこですね)

 当時は、他社から調達する電子部品が増えて、デジカメは売っても売っても儲からない商品の代名詞でした。商品サイクルが短いのもカメラメーカーにとっては辛い環境です。あるメーカーの人は、「我々が売っているのはカメラではなくて生鮮食料品だ」とボヤいてました。

 そんな中で、デジタル一眼レフは付加価値の高い商材です。交換レンズも含めたシステムを揃えるのは、大手家電メーカーでも敷居の高い分野です。コニカミノルタからαシステムを引継いだソニーが、悪戦苦闘しているのを見てもわかります。
 予想通り勝ち残ったニコンとキヤノンが、今後どう出るか? 時代は次のステップに進んだようです。
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