2009/06/12(金)インドのトイレ事情

 インドではトイレの普及率が十数%といいます。政府が支援して、トイレの普及を促していますが、なかなか思うように進まないようです。

 理由のひとつはカースト制度にあると聞きました。もちろん表向きはカースト制度は すでにないことになっていますが、現実は違います。
 汲み取りのために下位のカーストの人を家に入れたくないという心理が強く、水洗でないトイレを自宅に作りたがらないとか・・・ 水洗トイレは都会のごく一部で、お金もかかります。

 今回泊まったホテルは、現地の人が手配してくれました。現地ではかなり高級なホテルのようで、たぶん1泊1万円くらいすると思います。日本のビジネスホテルを広くしたような間取りと設備でした。
 庶民向けの宿は、1泊数百円程度で、トイレもシャワーも共同が普通です。

 初日は、インディラガンジー空港に夜着いたので、デリーで泊まりました。各部屋にトイレとシャワールームがひとつになった洗面所がありました。
 洋式トイレの横にお尻を洗うシャワーがついています。脇にゴミ箱が置いてあって、紙の封筒が入っていました。英語で、「トイレタオルは便器へ流さずにこの封筒に入れろ!」と書いてあります。要するに、お尻を拭いた紙はゴミ箱に入れなさいということです。

 インドでは、紙で拭くという習慣はありません。小さなバケツか桶に水を汲んで、右手で水をかけ左手で洗います。最後に左手を洗って終わりです。
 やっとトイレを見つけても、トイレットペーパーが置いてあることは、まずないと考えたほうが無難です。このホテルにはトイレットペーパーがありましたが、その場合でも使い終わった紙はゴミ箱に入れるのが約束です。排水管が細いからでしょう。

 2日目に泊まったラクナウのホテルは、シャワールームではなくバスルームに洋式トイレがついていました。日本のビジネスホテルと同じです。違うのは、トイレ用のシャワーが便器の脇についているのと、洗面所がやや広く大理石だったことです。トイレットペーパーは便器に流すようになっていました。

 高級ホテル以外の施設は、どこもトイレットペーパーは置いてありません。インド人に言わせれば、日本人は紙で拭くだけだが自分達はきちんと洗う・・ということですかね。
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