2010/05/03(月)一生残る写真とは?
だからといって、「葬式写真」という言い方を嫌います。要するに、一生に残る写真を手にするということですね。
芸能人は、撮影された写真の数が膨大だから、1枚や2枚はコレッ!というカットがあります。ドリフターズの いかりや長介の葬儀がそうでした。その人柄を偲ばせる写真が、参列者の心に響きます。
それに比べると、一般人の遺影写真は平凡です。慌てて探し出した結婚式の集合写真から顔首だけ切り抜いて・・というのが普通です。
死期が近い年寄りの場合は、事前に用意しておくことがあります。まだ元気だったころの写真が選ばれるようです。例え10年以上前の写真でも、葬式に参列する人の印象に残っているころの姿がいいように思います。
自分を象徴するような写真と言われると、なかなか見つからないのが普通です。写真スタジオで撮影された写真は、家族と同伴で写っているから価値があるわけで、顔首だけ切り抜いてもサマになりません。
自分の独りのためにスタジオ撮影することは、まずないのが実状です。写真好きの人ほど、自分が写った写真が少ないみたいですね。
「酸化セリウム」の先生のプライベートスタジオができたときに、関係した建築家や職人さんのポートレートを先生自ら撮りました。お礼のしるしです。
「お前もそこに座れ」というので、ついでに撮ってもらいました。少しは協力したことだし・・・
いま死んだら、遺影写真はそれですね。モノクロですが・・・